- 股関節臼蓋形成不全は、ストレッチで良くなるのだろうか?
- 「かぶりが浅い」とはどういうこと?かぶりが浅くなる原因は?
- 股関節臼蓋形成不全の人は、どんなことに気をつけたらいい?
(大阪市城東区 しらひげ鍼灸整骨院)
今回は、こんなお悩みを解決していきます。
●結論
股関節臼蓋形成不全は、ストレッチで改善しません。
理由は、股関節の開きが悪くなっているのは、「筋肉やじん帯の張り」だけでなく、「関節の動き」が悪くなっているからです。
臼蓋形成不全は、骨盤の臼蓋部分が、上手く形成されていないことで、股関節の可動域制限が起こり、股関節の開きに左右差が出たり、痛み症状が出ます。
なので、ストレッチでは、筋肉やじん帯を引き伸ばすことはできても、関節の可動域を広げるには不向きな動きです。ストレッチは、関節がしっかりと動く状態で効果を発揮します。
また、股関節臼蓋形成不全を改善しようと無理にストレッチをしたり、ヨガをしたりすることで股関節の症状を悪化させつことがあるので、注意しないといけません。
と言うことで、今回はかぶりが浅い「股関節臼蓋形成不全」は、ストレッチで改善する?について解説していきます。
股関節が痛いのは、「身体が硬いからだ」と思いストレッチをしたら、症状が悪化した。
なので、病院で検査を受けたら、「股関節のかぶりが浅いですね」と言われたけど、結局、どうしたらいいのだろう?
自分で何かできることはあるだろうか?
手術しないといけないのか?
このページでは、そんな股関節臼蓋形成不全について、整体歴20年の私が、分かりやすく解説しますので、是非、最後まで読んでください。
それでは、解説に入ります。
▶︎人気記事:歩くのがツラい【股関節痛】の「原因」から「ストレッチ」まで徹底解説
▶︎人気記事:階段がツラい【変形性股関節症】の原因から対処法まで徹底解説
かぶりが浅い股関節臼蓋形成不全はストレッチで改善する?
股関節臼蓋形成不全は、ストレッチで改善しません。
具体的には、臼蓋形成不全は、骨盤の臼蓋部分が、上手く形成されていないことで、「股関節の可動域制限」が起きているからです。
なので、ストレッチで筋肉やじん帯を引き伸ばしても、関節の可動域を広げるには、不向きな動きです。
ストレッチは、関節がしっかりと動く状態で行うことで、効果を発揮します。
▶︎関連記事:【やり過ぎ注意】股関節のストレッチをするときの注意点とデメリットについて
かぶりが浅い股関節臼蓋形成不全とは?
股関節臼蓋形成不全について、次の2点について解説していきます。
- かぶりが浅いとは?
- かぶりが浅くなる原因は?
それぞれ、解説していきますね。
かぶりが浅いとは?
股関節は、骨盤と脚の骨(大腿骨)で、作られる関節です。
骨盤側がおわんのような形状で、そこに、半球形をした、脚の骨がすっぽりと、ハマるようにできています。
また、脚側の半球形部分を、骨盤側がすっぽりと、覆っているのが、レントゲンで見た時に、かぶりが浅く見えるので、「かぶりが浅い」と言われます。
赤丸の部分は臼蓋(きゅうがい)といって、股関節がハマります
臼蓋に脚の骨がすっぽりとハマって、股関節になります。
かぶりが浅くなる原因は?
かぶりが浅くなる原因として、考えられるものは、次のようなものがあります。
●股関節のかぶりが浅くなる原因
- 逆子など体内での股関節の成長の遅れ
- 遺伝的要素
- 先天性股関節脱臼などの股関節トラブル
- おくるみなど乳児期の生活習慣
- おむつ交換時に強く引きあげる
いろいろと考えられますが、「これが原因だ」と、特定はしにくいです。
また、1:9と圧倒的に「女性の方」に発症しやすいのは、男女の骨盤の形状の違いに、あるのではないかと考えます。
その他にも、乳児期に原因と考えられる要素もあります。
●乳児期の股関節への影響
- 乳児時期のハイハイ運動の不足
- 早期歩行による臼蓋への刺激不足
- おむつ交換時など動きまわるのを止めようと強く脚を引っ張る
などの要因も考えられます。
かぶりが浅い股関節臼蓋形成不全の特徴
股関節臼蓋形成不全の特徴は、次の通りです。
●股関節臼蓋形成不全の特徴
- 無症状
- あぐらの時に股関節の開きに左右差がでる
- 歩幅が狭い
●股関節臼蓋形成不全の特徴(+α)
- 股関節の痛み
- お尻・太ももの痛み
- 脚を引きずるような歩行
- 外反母趾
股関節臼蓋形成不全の特徴の特徴について、さらに詳しく知りたい方は、【股関節臼蓋形成不全】の「3つの特徴」について解説の記事をご覧下さい。
股関節臼蓋形成不全でやってはいけないこと、気を付けること
股関節臼蓋形成不全で気を付けることは、次の通りです。
- 無理に股関節の可動域を広げる
- ヒールを履く
- 必要以上に安静にしない
- スポーツ
- ヨガ、ストレッチ
- 自己流運動
- プール運動
- 自転車こぎ
- 座り方
- 体重管理
股関節臼蓋形成不全で気を付けることについて、さらに詳しく知りたい方は、【股関節臼蓋形成不全】で「やってはいけないこと」「気を付けること」の記事をご覧ください。
かぶりが浅い股関節臼蓋形成不全は治る?
臼蓋形成不全は、上記で解説したように、形状のことをさします。
なので、かぶりが浅くなっている、形状が治ることはありません。
しかし、手術によってかぶりを深くしたり、保存方法によって関節の動きを回復させて、日常生活に向上させることは可能です。
私が臨床の現場にいて、ときどき遭遇するのが、「手術は絶対にイヤ」と、言われる方です。
やはり、手術は怖いし、たくさんの不安があるのも分かります。
いい評判もあれば、良くない評判もあります。
私は、股関節の手術を受けたこともありません。
しかし、「手術を絶対にしたくない」と、「整体や鍼の保存方法でなんとかよくする」は、しっかりと区別しないといけません。
なぜなら、手術をしたくなくても、手術でしかなんともならない場合もあります。
もちろん、お医者さんの判断になりますし、整体師、鍼灸師として症状回復に希望を託して頂けることは嬉しいですが、症状が進行し、どうにもならない場合は、手術も視野に入れていかないと、いけない場合があるということは、心の隅にでも置いておいて、いただきたいと思います。
かぶりが浅い股関節臼蓋形成不全の手術について
どんな手術がある?
股関節の臼蓋形成不全の手術では、「寛骨臼回転骨切り手術」と、いう方法があります。
股関節がハマっている、骨盤部分を切りって回転させることで、かぶりが浅い部分を、深くする方法です。
手術のメリット、デメリット
手術のメリット、デメリットは、次の通りです。
●メリット
- 成果が早い
- 痛みから開放される
- 保険が適応
●デメリット
- 入院が必要
- 再手術が必要なこともある(耐久性)
- 患部をかばって他の部位に負担がかかることがある
- 運動や動きを制限されることがある
どれくらい入院する
手術となると、長く安静にしている、イメージかも知れませんが、近年は、早期にリハビリを開始する傾向で、手術後2日ほどでリハビリが開始されるようです。
その後、状態を見て20日〜25日ほどで、退院のようです。
手術するタイミングは?
痛みや動きに、大きく制限が出ていて、お仕事や日常生活にも、大きく影響を及ぼしている場合は、手術も視野に入れて、いく方がいいでしょう。
また、先生によって、方針や考え方が違うことが、あるので納得できるまで、よく話を聞いたり、セカンドオピニオンとして、他の先生の、お話しを聞いたり、することも大切です。
▶︎関連記事:【変形性股関節症】と言われたら手術をしないといけない?
股関節のかぶりが浅い臼蓋形成不全の保存療法は?
股関節臼蓋形成不全の保存療法は、次の2つがあります。
- プラスを増やす:整体で身体の動きを回復させたり、歩行をしたりする
- マイナスを減らす:日常生活や癖を改善する
これらが、大切です。
それぞれ、解説していきますね。
整体
整体で保存療法をしていく場合は、局所だけでなく、身体は全体も、診ていくようにしましょう。
具体的には、例えば、車のタイヤが、パンクしたとします。
パンクしたタイヤを、修理すると同時に、左右のバランスを整えたり、ブレーキの加減を調整したりと、さまざまな部分の調整も必要なはずです。
局所だけでなく、全体を整えていくことが大切だね。
生活習慣の改善
良くない座り方や間違った体操法など、当たり前のようにしていたことが、実は今の身体に良くないこともあります。
ちょっとしたことでも、少しずつの「マイナスを減らす」を、するだけでも、身体は変わってきます。
▶︎関連記事:骨盤に負担をかけない正しい座り方について解説
▶︎関連記事:【重要】冷却のやり方、アイシングのやり方について解説
マッサージはしてもいい?
マッサージをするなら、オイルマッサージのような、刺激の少ないマッサージを選ぶようにしましょう。
具体的には、筋肉に強い刺激を加えると、身体の防御反応で、さらに硬くなるからです。
なので、マッサージをするなら、少し物足りないぐらいのソフトなマッサージを、選ぶようにしましょう。
かぶりが浅い【股関節臼蓋形成不全】はストレッチで改善する?(まとめ)
今回は、かぶりが浅い「股関節臼蓋形成不全」は、ストレッチで改善する?について、解説しました。
股関節臼蓋形成不全はストレッチで改善しません。
理由は、股関節の開きが悪くなっているのは、「筋肉やじん帯の張り」だけでなく、「関節の動き」が悪くなっているからです。
●かぶりが浅くなる原因は?
- 逆子など体内での股関節の成長の遅れ
- 遺伝的要素
- 先天性股関節脱臼などの股関節トラブル
- おくるみなど乳児期の生活習慣
- おむつ交換時に強く引きあげる
●その他の要因
- 乳児時期のハイハイ運動の不足
- 早期歩行による臼蓋への刺激不足
- おむつ交換時など動きまわるのを止めようと強く脚を引っ張る
●股関節臼蓋形成不全の特徴
- 無症状
- あぐらの時に股関節の開きに左右差がでる
- 歩幅が狭い
●股関節臼蓋形成不全の特徴(+α)
- 股関節の痛み
- お尻・太ももの痛み
- 脚を引きずるような歩行
- 外反母趾
かぶりが浅いと言われる、股関節臼蓋形成不全の原因は、乳児期の何らかのトラブルにより、股関節臼という「おわん部分」が、上手く形成されていない状態です。
大人になって、何かのタイミングで、股関節のレントゲン検査を受けたら、発見されることが多い。
症状としては、股関節の痛みに加えて、股関節の開きが悪くなります。
症状が悪化すると、歩行にも影響を及ぼします。
股関節の開きが悪いのは、「身体が硬いからだ」と、無理に柔軟性すると、痛みが悪化することがあるので、注意しましょう。
症状を改善したり、上手に付き合っていくには自己流でぜず、専門家の先生と相談しながら、じっくりと向き合いましょう。
睡眠の質を良くするにはマットレスが重要。
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