- 股関節が痛いのは「身体が硬い」から?
- 「ペタン」と前屈できるようになりたい
- 柔軟体操をするときは、どんなことに気をつけたらいいのだろう?
股関節の痛み感じると思いつくのは「股関節の柔軟性」ですよね。「股関節が少しでも柔らかくなれば痛みが和らぐ?」と思いますよね。
すると、ついつい柔軟体操をやり過ぎて逆に症状を悪化させてしまうことがあります。
このページでは股関節のストレッチする時の注意点とおすすめの股関節ストレッチ方法を分かりやすく解説しますので、ぜひ、最後まで読んでください。
それでは、さっそく見ていきましょう。
\股関節症でお悩みの方必見/
原因・対処法などを解説
股関節のストレッチをするときの注意点
股関節のストレッチをするときは「開けよう」という意識ではなくて、「動かそう」という意識でしましょう。
- 痛くなるまでする
- 人と比べる
- 角度を気にする
- 人に押してもらう
- 呼吸を止める
- 勢いを付けてする
特に痛いのを我慢してストレッチをすると筋肉やじん帯を痛めてしまいます。
体操をしているうちに「もっとできる」「早く柔らかくして痛みから開放されたい」、という気持ちになるかもしれませんが、やり過ぎる原因になるので気をつけましょう。
なので、股関節のストレッチをする場合は、「開けよう」という意識ではなくて「動かそう」という意識でしましょう。
▶︎1分動画:股関節をストレッチするときに気を付けること
股関節のストレッチやり過ぎるデメリット
股関節のストレッチをやり過ぎると関節がグラグラになります。
具体的にはストレッチで伸ばしているのは股関節周辺の筋肉やじん帯。
この筋肉やじん帯を痛くなるまで伸ばすということはゴムが伸びきった、ゆるゆるパンツのような状態と同じ。
すると、股関節はグラグラの状態になります。
股関節がグラグラになると踏ん張りが効かなくなり、さらに股関節に負担をかけてしまいます。
▶︎関連記事:臼蓋形成不全はストレッチで改善する?
股関節ストレッチ 180度開くペターッと開脚は要注意
一時期、テレビや雑誌で注目されたのが足を180度開く「ペターッと開脚」。
「あれぐらい股関節に柔軟性があれば股関節の痛みなど無いはず」とあなたも思ったのではないでしょうか。
しかし、「ペターッと開脚」は股関節痛を改善したり股関節のリハビリとして研究開発されたものではありません。
「ペターッと開脚」が有効なのはパフォーマンスUP。
●こんな人は開脚できると有利
- 体操選手がポーズを美しく魅せるために脚を真っ直ぐに上げるのに股関節の柔軟性が必要。
- 力士が無理な体勢で倒れてもケガをしないように股割りをする。
- 野球選手が飛んできたボールを取るのに大きく動けるように股関節の柔軟性を出す。
このようにスポーツをする中でパフォーマンスをUPさせるために足を180度開く「ペターッと開脚」はとても有効。
もし、日常生活でそのような動きがあるのであれば、股関節の柔軟性を出すと効果的でしょう。
確かにストレッチをやり過ぎると関節の柔軟性は出るがグラグラにもなります。しかし、スポーツ選手はグラグラになった関節周辺にトレーニングで筋肉を付けて安定性を出しています。
お相撲さんは入門当初の股割り稽古で股関節のじん帯が切れるぐらい伸ばすそうです。中にはじん帯が切れている人もいるそうです。
そして、四股やすり足稽古で股関節周辺の筋肉を強くすることで、無理な体勢で転けてもケガをせず、しっかりと踏ん張れる強い股関節をつくっていきます。
なぜ、股関節が硬くなるのか?
股関節が硬くなる原因は次の通り。
●股関節が硬くなる原因
- 関節が硬くなる
- 筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
関節が硬くなる
関節が硬くなる理由は「動かしていない」から。
そうです。
固まって動かなくなっています。
日常生活を普通に過ごして動かしていると思うかも知れませんが関節には正常な可動域があります。
日常生活で同じ動作の繰り返しをしていると、その範囲でしか身体を動かしません。
つまり、動いているけどそれは動ける範囲でしか動いていないことが関節が固まる原因。
筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
筋肉やじん帯の水分不足になると関節の動きが制限され徐々に関節が硬くなります。
具体的には、筋肉やじん帯が水分不足により「魚の干物」のような状態になっています。
筋肉やじん帯に水分を補給するのは「血液」や「リンパ液」。この血液やリンパ液を循環させるには筋肉のポンプ作用が有効。
つまり、筋肉を繰り返し伸び縮みさせることであり、筋肉を繰り返し伸び縮みが無いと固くなります。
筋肉やじん帯の柔軟性を出すには強く伸ばすのではなくて繰り返し動かして血液やリンパ液を循環させることが大切。
股関節のおすすめストレッチは動的ストレッチ
ストレッチには次の2種類があります。
●ストレッチの種類
- 動的ストレッチ
- 静的ストレッチ
動的ストレッチ | 静的ストレッチ | |
動き | 動きのある中で行うストレッチ | 止まってするストレッチ。一般的な柔軟体操 |
目的 | 筋肉や関節の動きを出す | クールダウン。筋肉疲労を回復 |
場面 | 朝イチ、準備体操、競技前 | クルーダウン、リラックス、競技後 |
このように目的や場面によって使い分けることが大切。
▶︎関連記事:股関節痛をストレッチで改善
股関節のストレッチをするときの注意点(まとめ)
股関節のストレッチをするときは、「開く」ではなくて、「動く」を意識する。
なぜなら、広げることを意識すると強くやり過ぎたりして、筋肉やじん帯を痛めてしまうから。
股関節のストレッチを強くやり過ぎると、ゴムが伸びたパンツのように関節がグラグラになってしまいます。
本来、ストレッチで筋肉やじん帯を、伸ばしてグラグラな状態にするのはスポーツのパフォーマンスをUPさせるためだ。
そのために、グラグラになった股関節周辺の筋肉を鍛えることで安定性がでる。
ストレッチには、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類がある。
股関節の症状を改善するには動的ストレッチがおすすめ。
くれぐれも股関節のストレッチをし過ぎて関節がグラグラになったり、症状が悪化しないように気をつけましょう。