この股関節が痛いのは「身体が硬い」からだ。
ペタンと前屈できる身体になりたい。
股関節の柔軟体操をするときはどんなことに気をつけたらいいのだろう?
股関節の痛み感じると、
まず、はじめに思いつくのは、
「股関節の柔軟性」ですよね。
股関節が少しでも柔らかくなれば痛みが和らぐと思いますよね。
すると、ついつい柔軟体操をやりすぎて、
逆に症状を悪化させてしまうことがあります。
そこで、このページでは股関節のストレッチする時の注意点と、
おすすめの股関節ストレッチ方法を解説します。
股関節のストレッチをするときの注意点
股関節のストレッチをするときは、
「開けよう」という意識ではなくて「動かそう」という意識でしましょう。
理由は開げようとするとついついやりすぎてしまうからです。
具体的には、
- 痛くなるまでする
- 人と比べる
- 角度をきにする
- 人に押してもらう
- 呼吸を止める
- 勢いを付けてする
特に痛いのを我慢して無理にすると筋肉やじん帯を痛めてしまいます。
体操をしているうちに、
「もっとできる」「早く柔らかくして痛みから開放されたい」
という気持ちになるかもしれませんが、
やり過ぎる原因になるので気をつけましょう。
なので、股関節のストレッチをする場合は、
「開けよう」という意識ではなくて「動かそう」という意識でしましょう。
股関節のストレッチやり過ぎるデメリット
股関節のストレッチをしすぎると関節がグラグラになります。
具体的には、ストレッチで伸ばしているのは股関節周辺の筋肉やじん帯です。
この筋肉やじん帯を痛くなるまで伸ばすということは、
ゆるゆるのゴムが伸びきったパンツのような状態と同じです。
すると、股関節はグラグラの状態になります。
股関節がグラグラになると踏ん張りが効かなくなり、
さらに股関節に負担をかけてしまいます。
股関節のストレッチで足を180度開く「ペターッと開脚」は要注意
一時期、テレビや雑誌で注目されたのが足を180度開く「ペターッと開脚」。
「あれぐらい股関節に柔軟性があれば股関節の痛みなど無いはず」と、
あなたも思ったのではないでしょうか。
しかし、「ペターッと開脚」は股関節痛を改善や股関節のリハビリとして研究開発されたものではありません。
「ペターッと開脚」が有効なのはパフォーマンスUPです。
例えは、
- 体操選手がポーズを美しく魅せるために脚を真っ直ぐに上げるのに股関節の柔軟性が必要。
- 力士が無理な体勢で倒れてもケガをしないように股割りをする。
- 野球選手が飛んできたボールを取るのに大きく動けるように股関節の柔軟性を出す。
このようにスポーツをする中でパフォーマンスをUPさせるために、
足を180度開く「ペターッと開脚」はとても有効です。
もし、日常生活でそのような動きがあるのであれば、
股関節の柔軟性を出すと効果的でしょう。
ここで、股関節のストレッチをやり過ぎて股関節がグラグラになったら、
パフォーマンスは下がるのでないのと疑問がでると思うので解説していきますね。
確かに、ストレッチをやり過ぎると関節の柔軟性は出るがグラグラにもなります。
しかし、スポーツ選手はグラグラになった関節周辺に、
トレーニングで筋肉を付けて安定性を出しています。
お相撲さんは入門当初の股割り稽古で股関節のじん帯が切れるぐらい伸ばすそうです。
中には切れている人もいるそうです。
そして、四股やすり足稽古で股関節周辺の筋肉を強くすることで、
無理な体勢で転けてもケガをせず、
しっかりと踏ん張れる強い股関節をつくっていきます。
なので、足を180度開く「ペターッと開脚」は、
痛みを改善よりもパフォーマンスUPと認識しておくといいでしょう。
なぜ、股関節が硬くなるのか?
股関節が硬くなる原因は2つあります。
- 関節が硬くなる
- 筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
それぞれ解説していきますね。
関節が硬くなる
関節が硬くなるのは、
です。
例えば、骨折をしてギブスを1ヶ月間するとどうなるでしょう?
そうです。
固まって動かなくなっています。
同じように関節は動かさないと固まって動かなくなります。
日常生活を普通に過ごして動かしていると思うかも知れませんが、
関節には正常な可動域があります。
日常生活で同じ動作の繰り返しをしていると、
その範囲でしか身体を動かしません。
つまり、動いているけどそれは動ける範囲でしか、
動いていないことが関節が固まる原因です。
筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
筋肉やじん帯が硬くなるのは、
水分不足
によるものです。
具体的には、筋肉やじん帯が水分不足により「魚の干物」のような状態になっています。
ここで、水分不足にならないようにたくさんのお水を飲めばいいのかと思うかも知れませんが、そうではありません。
筋肉やじん帯に水分を補給するのは「血液」や「リンパ液」です。
この血液やリンパ液を循環させるには筋肉のポンプ作用が有効です。
つまり、筋肉を繰り返し伸び縮みさせることであり、
筋肉を繰り返し伸び縮みが無いと固くなります。
筋肉やじん帯の柔軟性を出すには強く伸ばすのではなくて、
繰り返し動かして血液やリンパ液を循環させることが大切です。
股関節のおすすめストレッチは動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)
ストレッチには、
- 動的ストレッチ
- 静的ストレッチ
の2種類があります。
- 動的ストレッチ:動きのある中で行うストレッチ
- 静的ストレッチ:止まってするストレッチ。一般的な柔軟体操
- 動的ストレッチの目的:筋肉や関節の動きを出す。
- 静的ストレッチの目的:クールダウン。筋肉疲労を回復
- 動的ストレッチをする場面:朝イチ、準備体操、競技前
- 静的ストレッチ:クルーダウン、リラックス、競技後
このように、目的や場面によって使い分けることが大切です。
股関節痛みを改善するなら動的ストレッチがおすすめです。
まとめ
股関節のストレッチをするときは「開く」ではなくて「動く」を意識する。
なぜなら、広げることを意識すると強くやり過ぎたりして、
筋肉やじん帯を痛めてしまうからです。
股関節のストレッチを強くやり過ぎると、
ゴムが伸びたパンツのように、
関節がグラグラになってしまいます。
本来、ストレッチで筋肉やじん帯を伸ばしてグラグラな状態にするのは、
スポーツのパフォーマンスをUPさせるためだ。
そのために、グラグラになった股関節周辺の筋肉を鍛えることで安定性がでる。
ストレッチには動的ストレッチと静的ストレッチの2種類がある。
股関節の症状を改善するには動的ストレッチがおすすめです。
くれぐれも股関節のストレッチをし過ぎて、
関節がグラグラになったり、症状が悪化しないように気をつけましょう。