- 出産してから股関節が痛い。
- そのうち治ると思い放置していたけど一向に良くならない。
- やっぱり産後の骨盤矯正ってした方がいいのかしら?
(大阪市城東区 しらひげ鍼灸整骨院)
●産後に股関節痛が起きる原因
- ホルモンの影響により骨盤がグラグラ
- 出産時の骨盤への負担
- 妊娠中の骨盤への負担とレールのズレ
- 座り方
●産後に「あぐら」をするのが痛くなる原因
- 骨格がグラグラになる
- 関節の動きが悪くなる
- 今までしゃがむ動作が少なかった
●産後股関節痛の対処法
- さらしで骨盤を安定させる
- 冷却
- ウォーキングで筋肉強化
▶︎人気記事:【産後】骨盤矯正は意味がない?どんな効果がある?(まとめ)
産後に股関節痛が起きる原因
産後に歩けないほどの、股関節痛が起きる原因は、次のようなものがあります。
●産後に股関節痛が起きる原因
- ホルモンの影響により骨盤がグラグラ
- 出産時の骨盤への負担
- 妊娠中の骨盤への負担とレールのズレ
- 座り方
ホルモンの影響により骨盤がグラグラ
出産後、1〜2ヶ月は骨盤がグラグラです。
具体的には、妊娠中は、子供が大きくなるにつれて、骨盤が開らいていきます。
通常の骨盤は、じん帯や筋肉によって支えられていますが、妊娠中はホルモンの影響によって、骨盤を支えているじん帯や筋肉が緩むようになっています。
また、出産時は、「産道を広げるため」に、さらに骨盤が、グラグラの状態になります。
だからこそ、立ち合いの時は、ビックリしました。
このように妊娠中、出産時はホルモンの影響により骨盤がグラグラな状態なのですが、このホルモンの影響は、産後も1〜2カ月は続き、徐々に落ち着いていきます。
つまり、骨盤がグラグラな状態なので、股関節も不安定になり、痛みが起きやすくなります。
▶︎関連記事:【産後】は骨盤が「ゆがむ」と「ズレる」のどっちなんだろう?
出産時の骨盤への負担
出産時は、分娩台で、長時間股関節を開いた状態になります。
陣痛が強くなって、分娩室に入って、分娩台に乗ってからも、初産婦では約2時間、経産婦では約1時間ほどかかります。
この間、骨盤はグラグラな状態で、股関節は開いた状態を続けることで、股関節には相当負担がかかります。
また、出産時に子供を出すために、上からお腹を押すことで、骨盤の開きが大きくなり、産後の股関節痛や恥骨痛の原因になります。(上から押さえるのは子供の安全を考えると仕方ないことです。お母さんは本当にすごいですよね。)
▶︎関連記事:【産後】骨盤にトラブルが起きる原因と対処法
妊娠中の骨盤への負担とレールのズレ
妊娠中は、自分の身体にプラスして、約2㎏を骨盤に乗せて、過ごします。
いま一度、1ℓのペットボトル2本をお腹に巻きつけて、動いてみて下さい。
この状態で、数ヶ月とか過ごすと、相当、骨盤に負担がかかりますよね。
また、お腹が大きくなるにつれて、脚ががに股になったり、しゃがむのも、大きく股関節を開いて、過ごすようになります。
すると、股関節の脚を動かすレールは、外向きのレールが、出来上がります。
このように、妊娠中の骨盤への負担や、股関節の外向きのレールをつくることが、産後の股関節痛をつくる原因になります。
座り方
ここまで説明してきたように、産後はホルモンの影響や、妊娠出産で骨盤に負担がかかり、グラグラの状態です。
骨盤が不安定な状態で、「横坐り」や「ペンギン座り」をすることで、股関節を痛めてしまいます。
特に、「オムツ交換」や「授乳」は、繰り返し、長時間することになるので、注意が必要です。
とは言え、夜中の眠たい時の授乳時に、「座り方」のことなど、わざわざ考えてられないかもしれませんが、ちょっとしたことの、積み重ねが大切です。
▶︎関連記事:【股関節】に負担をかけない座り方(骨盤を立てる)
▶︎関連記事:今すぐ出来る骨盤に負担をかけない正しい座り方
▶︎関連動画:骨盤に負担をかけない座り方
どうして産後に「あぐら」ができなくなる?
産後に「あぐら」をするのが痛くなる原因は、次の通りです。
●産後に「あぐら」をするのが痛くなる原因
- 骨格がグラグラになる
- 関節の動きが悪くなる
- 今までしゃがむ動作が少なかった
それぞれ、解説しますね。
骨格がグラグラになる
繰り返しになりますが、妊娠、出産により、骨盤や股関節が、グラグラな状態になります。
すると、股関節は、本来の動きが、できなくなります。
また、本来の関節の動きができないことで、周辺の筋肉も硬くなり、股関節が開きにくくなります。
その結果、あぐらで座るのがツラくなります。
関節の動きが悪くなる
関節は、動かすことで、「正常な働き」を保ちます。
具体的には、新品の自転車を全く乗らずに、手入れせずに倉庫に置いておくと、「サビ」ますよね?
身体も同じで、使うことで、いい状態を保つことが、できます。
多くの人は、妊娠すると活動が減り、股関節の動きが、悪くなります。
また、活動量が減らない人でも、お腹が大きいことで、すり足になったり、しっかりと股関節が動かせていない、こともあります。
このようにして、股関節の動きが悪くなることが、あぐらがしにくくなる原因になります。
今までしゃがむ動作が少なかった
昔に比べて現在は、「椅子生活」が多くなり、しゃがむことが、少なくなってきました。
●しゃがむことが減った例
- 床座で生活→ソファー
- 和式トイレ→様式トイレ
- 床で寝る→ベッド
- 雑巾がけ→ルンバ
このように、日常生活でしゃがんだり、股関節を深く曲げることが、少なくなり、気が付かないうちに、股関節が硬くなっている人が多くなっています。
産後股関節痛の対処法
産後股関節痛の対処法は、次の通りです。
●産後股関節痛の対処法
- さらしで骨盤を安定させる
- 冷却
- ウォーキングで筋肉強化
さらしで骨盤を安定させる
ここまで読んで頂いた方は、お分かりだと思いますが、産後の股関節のトラブルのカギは「骨盤」です。
産後の骨盤ケアには、コルセットや腹巻タイプなど、いろいろとありますが、イチ押しは、「さらし」です。
さらしを使うメリットデメリットは、次の通りです。
●メリット:
- 骨盤ベルト:簡単に着けられる。安定感がある。
- 腹巻タイプ:とにかく着け外しが簡単。かさばらない。
- さらし :通気性がいい。ほどよくホールドして自家盤矯正してくれる。
●デメリット:
- 骨盤ベルト:骨盤や腰骨の動きをなくしてしまう。ムレる。
- 腹巻タイプ:安定感が弱い。
- さらし :巻くのに手間がかかる
Amazonやベビー用品店にあるので是非、巻いてみてね。
▶︎関連記事:【産後】太りを解消「さらしダイエット」のやり方を解説
▶︎関連記事:妊娠中の股関節痛や腰痛にはさらしがおすすめな理由(巻き方も解説)
骨盤の冷却
骨盤や股関節を、「氷みず」で、冷却しましょう。
特に、痛くて歩けないときや、歩いた後に痛みがある場合は、「炎症」が起きている可能性があるので、しっかりと冷却しましょう。
また、痛みがなくても、出産で骨盤が痛んでいるので、出来る限り冷却しましょう。
●冷却のやり方:
- 氷のう、もしくはビニール袋を用意する
- 氷と少量の水を入れる
- 骨盤や恥骨に当てる。
- 20分ほど冷却したら、1時間ほど間隔をあけて繰り返し冷却をする
- 1日に4〜5回おこなう
▶︎関連記事:【重要】冷却のやり方、アイシングのやり方について解説
ウォーキングで筋肉強化
産後に限らず、骨盤のセルフケアに、おすすめは、ウオーキングです。
骨盤は、歩くことで整い、引き締まります。
かかとから…腰を振って…とか難しいことは置いておいて、ゆっくりでいいので歩いて動かすことが大切です。
理由は、動きていなから、痛みが出やすい状態になっているからです。
もちろん、痛みが強い場合は、無理はできません。
ウォーキングをする場合、できればさらしを巻いて、ウオーキングシューズを履いて、歩けばれ最高です。
▶︎関連記事:【基礎】ウォーキングのやり方と注意点について解説
産後の骨盤矯正した方がいい?
産後の骨盤矯正をするとしたら、出産後3ヶ月頃を目安にしましょう。
出産後すぐは、骨盤が傷んでいるので、骨盤を休める方が、いいですよね。
また、ホルモンの影響もあり、落ち着きはじめる2〜3カ月後を、目安に骨盤矯正を、行うようにしましょう。
▶︎関連記事:【産後】「骨盤矯正」はした方がいい?(した方がいい人、しなくていい人)
こんな施術は注意
巷では、「骨盤矯正」の看板をよく見かけますが、ここまで読んで頂いた方は、産後の骨盤の状態を、十分に理解していると思います。
産後の骨盤は、グラグラなので、繊細に扱わなければ、いけません。
なので、バキバキとするような骨盤矯正や、ストレッチで伸ばすような、骨盤矯正も注意しましょう。
また、「骨盤の高さが違う」、「脚の長さが違う」、という表現も注意しないといけません。
それは、「高さ」、「長さ」の基準が無いからです。
具体的には、「右の骨盤が高い」と言われたとします。
しかし、実際には「左の骨盤が下がっている」のかも知れません。
多くは、基準無く、その先生の見た感じで、言っていることが多いです。
【産後】股関節が痛くて「歩けない」「あぐら」ができない原因(まとめ)
今回は、産後に股関節が痛くて「歩けない」、「あぐら」ができない原因について解説しました。
●産後に股関節痛が起きる原因
- ホルモンの影響により骨盤がグラグラ
- 出産時の骨盤への負担
- 妊娠中の骨盤への負担とレールのズレ
- 座り方
●産後に「あぐら」をするのが痛くなる原因
- 骨格がグラグラになる
- 関節の動きが悪くなる
- 今までしゃがむ動作が少なかった
●産後股関節痛の対処法
- さらしで骨盤を安定させる
- 冷却
- ウォーキングで筋肉強化
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